1イノシシ2イノシシ
小さい頃に住んでいた家の、ご近所さんのおばあちゃんが大好きでした。
後で親から話しを聞くと、その当時で90歳位だったそうですが、小柄ながら、
ピンシャンした闊達な方で、近所の子供たちを可愛がってくださいました。
そのおばあちゃんが、両手を軽く広げたくらいを「1m」と言うので、自分たちが測ると
毎回ぴったり1mでした。
子供たちからの賞賛に「だいたいイノシシくらいじゃけ」とお国訛りを覗かせながら
ちょっと嬉し恥ずかしなおばあちゃんが、子供心に可愛らしいと感じたのを憶えています。
さて、この「1m」です。
「1m」を基準として、「1cm」「1mm」、また「1km」などの単位が派生しますが・・・
じゃぁ、「1m」は何を基準としているのでしょうか???
「知らんがな」ですよね。
もちろん件のおばあちゃんではございません。(残念ながら)
もともと数千年に渡って国や地域ごとに測量の単位はまちまちだったのを、
「グローバル化も工業化も進むのに、これじゃいかんよね」と1791年にフランスが
提唱したのがメートル(ギリシャ語の「測る」、そのまんまやな)です。
そして長さの基準は、「北極から赤道までの子午線の距離の、1千万分の1」
ただ、その後、地球基準だと測量するのも大変だし、1mを測定する原器を作る際の
誤差も問題となりました。
紆余曲折の末、現在の1mは、
「1秒の299,792,458分の1の時間に光が真空中を伝わる距離」(ひぃ・・・)
だそうです。
か、科学の進歩ってスゴイですね・・・
でも、あのおばあちゃんも、もう居ないから、1mがどの長さか分からなくなっても困るし、
ちゃんとしてくれてて良かったです。