魂は吸い取られない
本日8月19日は「世界写真の日」とのこと。
1839年にフランスのダゲールさんが発明した「ダゲレオタイプ」の写真技法が
発表されたことにちなんで、国際デーとして記念日制定されています。
銀メッキの銅板を感光材料として使うことで、当時の露光時間を10~20分から
1~2分に抑えたそうで、日本では「銀板写真」の名前がメジャーですね。
10分の1に短縮されたとはいえ「写真撮るから2分間じっとしていなさい」と
言われたらどうしましょう。
「笑って笑って~」と言われようものならイラっとすること請け合いです。
(だからその頃の写真の中の人って、笑ってない人が多いのかな)
さて、世の中には意図しない奇跡のような出来事が起こります。
それはそれは、研究者らしい発想と、ちょっとしたウッカリと、運が味方したことで・・・。
そのカメラは古典的な技術を使った写真撮影に興味を抱いた、イギリスの大学で
修士号を目指す学生により作られます。
ビール缶を使ったピンホールカメラ(自分も理科の授業で作った気がする・・・)が、
天文台の望遠鏡ドームの1つに設置されたまま忘れられ、偶然に発見される迄のあいだ、
実に2953日間(約8年と1ヶ月)の長きに渡り太陽の軌跡を撮影し続けました。
世知辛い世の中ですが、ピンホールカメラのぼんやりと優しい、
オーロラのような、加工途中の飴細工のようにも見える、ふんわりした
ちょっと不思議な写真をご覧になったら、思わず笑顔を誘われるかもしれませんよ。