街の灯
1948年9月16日(昭和23年)、
当時は配給制だったあるものの自由販売が認められました。
その名は「マッチ」。
ギンギラギンにさりげない、近藤真彦氏のことではありません。
(・・・元ネタがお分かりになられない方、すみません)
自由販売の認められた「マッチ」は、シュッとこすって発火させる、アレです。
ロウソクやランプ、ガスコンロの使用時、庭先でゴミを燃やしたり、
薪でお風呂を焚く時にもマッチは必需品だったでしょうね。
また、戦後を支えた高度成長期、喫煙率は70%を超えていたとききます。
長きにわたり多くの喫茶店や飲食店、バーなどでは、広告宣伝も兼ねて、
お店の名入り「ブックマッチ」をよく卓上などに置いていたものでした。
「ブックマッチ」とは名前の通り、本のように小さく折られた携帯用のマッチです。
厚紙を開くと、ザラザラした擦り板と、何本分かの切れ目の入った木や厚紙の先に
火薬ついたものが顔をだします。
片手だけで「パチッ!」と音を立てて火を点けるの、練習したなぁ・・・
その後、喫煙率の低下や社会環境が変わり、ブックマッチの需要が
少なくなったことから、2022年6月、唯一作り続けていた兵庫県姫路市の
最後の1社が製造を終了したと言われています。
自分はマッチを擦ったときの音と硫黄の匂いが好きで、神棚などのロウソクに
火を灯す時はだんぜんマッチ派です。
さてもマッチ売りの少女の童話よろしくマッチを擦りながら、
世の中からこの文明の利器が消えて無くならないように願います。